犬・猫の膵臓癌・膵外分泌腫瘍について

記載内容は、健康管理の為の参考辞書としてご覧ください。
気になる様子がある場合は必ず、専門医で診察をおこないましょう。

膵臓癌・膵外分泌腫瘍 膵臓癌・膵外分泌腫瘍
犬と猫の膵外分泌系における腫瘍の発生はきわめてまれですが、膵臓に癌が発生した場合にはそのほとんどは悪性度の強い腺癌です。犬ではほとんどが腺房細胞や膵管上皮から発生する癌です。老齢のイヌでは、しばしば肝臓や隣接リンハ節、大綱、腸間膜、さらに肺への転移が起こります。一方、猫では腺腫、癌、カルチノイド、ランゲルハンス島細胞腫瘍がみられ、一部の良性の腫瘍(腺腫)は一般に無症状で、剖検時に偶然に発見されることが多いようです。
症状
膵臓癌の初期症状は、とくに症状は認められませんが、腫瘍は急速に増殖して十二指腸や膵臓、腹膜に広がり、短期間で肺などへ転移を起こします。抑うつ、食欲不振、発熱、嘔吐、黄疸、腹部不快感を示し、触診により腹部に腫瘤が確認されます。また、膵臓の外分泌不全を起こしたときには脂肪便や下痢便を排泄し、癌が肝臓へ転移した場合は黄疸、肺へ転移した場合は呼吸困難や発熱を示します。
治療法等
膵臓癌の治療法はこれといった治療法はありません。猫では無症状が長期間持続するため、生前の発見は困難であり、一方、犬では初診時に症状が出ていれば高い転移率を伴った癌の末期であるため、外科手術を行っても予後は不良となります。現状では保存療法のみが行われ、膵臓癌の予防法はとくにありません。中年齢以降の犬と猫は、健常時に総合検診を受けることで早期に膵臓癌が発見されます。
診断
診断診断には、腹部X線検査、超音波検査、CT検査を行います。腹水がある場合には、その細胞診で診断できることもありますが、最終的には試験開腹を行って確定します。症状が現れる頃はすでに他臓器に癌が転移していることが多く、癌の切除が不能あるいは困難になっています。そのため、外科手術のほか、化学療法なども実施しますが、多くの場合、膵臓癌の予後は不良です。

※参考としてご覧ください。かかりつけ獣医さん指導のもと、飼い主様が
納得のいく治療法を選択してあげ前向きに接することが一番大事です。
其々気になる事がある場合は早めに診察してください。

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